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INTERVIEWHYAは腸のバリア機能を高め、
肥満や糖尿病を予防する。

慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科 教授伊藤 裕HIROSHI ITOH

1989年 京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。米国ハーバード大学医学部研究員、米国スタンフォード大学医学部研究員を経て、現在は慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科教授。同大学の糖尿病先制医療センターのセンター長および百寿総合研究センターの副センター長を兼任。日本内分泌学会の元代表理事。

体を炎症から守っていた
知られざる腸のチカラ

皆さんが摂る食事から、体に必要な糖やアミノ酸などを効率よく吸収している腸。じつは栄養の吸収だけでなく、有害な物質から体を守る機能も備えています。「腸管バリア」と呼ばれるこの機能が損なわれると、食物に含まれる有害な物質や細菌などが体の中に入り込みやすく、「炎症」と呼ばれる状態に。さらに最近、肥満や糖尿病の方は、この腸のバリア機能が低下しており、有害な物質が体内に侵入しやすい、とわかりました。

腸のバリアこそ
肥満や糖尿病の防御壁

肥満や糖尿病と炎症の関連性は以前から知られていたものの、その原因は不明でした。私たちは、「脂の多い食事を摂ると、腸のバリア機能が低下し、有害な物質が体内に多く侵入するため、炎症が生じ、肥満や糖尿病になる」という因果関係を発見。さらに、「腸のバリアを強くすると、脂の多い食事を摂っても糖尿病にならない」ことを明らかにしました。私たちの研究によって、脂質異常や高血糖が起きる前に、まず腸の機能低下を防ぐべきだとわかったのです。

腸のバリアを強化し
肥満や糖尿病を防ぐHYA

体にとって欠かせない、腸のバリア機能。それを支えるのが腸内細菌です。肥満や糖尿病の方は、腸内細菌のバランスが崩れて腸の健康を保つ働きが減ることで、有害な物質が体内に侵入しやすくなるのです。そんな腸内細菌がつくりだす、腸の機能を支える物質のひとつがHYAです。実際に、「HYAは腸のバリア機能を強化する」、そして「HYAは肥満や糖尿病を予防する」ことが、基礎研究によって明らかになっています。

HYAのさらなる研究が
肥満や糖尿病の治療を発展

基礎研究を経て、健康なヒトでの研究でも、「HYAを摂ることで血糖が上がりにくくなり、体重が減る」ことがわかりました。現在、肥満の方がHYAを摂るとどう効果があるのか、腸管バリア機能が改善するのかなど、より高度な研究が進められています。いまだ根本的な治療法が存在しないため、肥満や糖尿病の患者数は世界的に増える一方です。このHYAによって腸の状態を良くすることが、肥満や糖尿病の予防や治療を発展させるよう、強く期待しています。

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